アメリカ周遊を、より身近なものにするために
今このページに訪れたあなたは、アメリカを何都市か訪問したいが、どのようにスケジュールを組むのがリーズナブルなのかがわからず、なかなか手配に踏み切れないで悩んでいるか、または、旅行会社から提案があったが、果たしてこれでいいものなのかどうか判断に迷っている人かもしれない。
このページでは、アメリカ周遊を計画するうえで、基本的な予算建ての方法やフライト選びのコツなど10の要素について解説していきたいと思う。
1.折り返し地点を決める~周遊したい都市の中で一番遠いところ
アメリカ周遊を計画するうえで、まず決めておきたいのが「折り返し地点」、つまり、地図上で日本から一番遠い滞在都市だ。
折り返し地点は、往路と復路を分けるブレイクポイント(BREAK POINT)ともいう。
マラソンの折り返し地点をイメージしてもらえればわかりやすいと思う。
折り返し地点の都市が決まると、基本運賃をほぼ確定できる。例外はあるが、日本から遠ければ遠いほど基本運賃は高くなると考えていい。
2.途中降機~折り返し地点前後で滞在したい都市
途中降機とは、出発地点から折り返し地点の間で、途中下車することだ。下車は「車や電車」、今回は飛行機から降りるので「降機」という。
途中降機は、一般的に降り立った都市で24時間以上滞在することを指す。
往路の途中、復路の途中、これは問わない。いずれのルートも途中降機は可能だ。
途中降機すると、そこに「途中降機料」が発生する。
途中降機料は、1都市につき5,000~10,000円が相場だ。運賃によっては、1~2都市までの途中降機料を免除されることもあるが、そのような規定の運賃は総じて高価だ。
3.空港税や空港使用料
日本とアメリカの空港諸税は、2016年5月現在、おおむね合算9,000円前後になる。
2016年5月現在、アメリカ周遊が可能な航空会社、アメリカン航空、ユナイテッド航空、デルタ航空、全日空、日本航空では、燃油サーチャージは徴収していません。
4.アメリカ周遊の予算建て
それでは、本題だ。
途中降機する都市と回数が決まれば、あとは、これら基本運賃、途中降機料(回数分)、空港諸税を足していけば、費用の全体像が見えてくる。
例えば、下記のような条件でアメリカ周遊計画があるとする。
日本出発都市;東京
周遊都市;ロサンゼルス、ボストン、シカゴ (順不同)
基本運賃;東京~ロサンゼルス間往復45,000円、東京~シカゴ間往復55,000円、東京~ボストン間往復65,000円
途中降機料;1都市につき5,000円
空港諸税;日本とアメリカ合計9,000円
この場合、地図上で一番遠いのがボストンだから、ボストンを折り返し地点とし、ボストン往復運賃65,000円を基本運賃とする。あとは、往路、復路いずれのルートでロサンゼルスやシカゴで滞在するかを決めればよい。
その場合、途中降機料は1都市につき5,000円だから、ロサンゼルス途中降機料5,000円、シカゴ途中降機料5,000円、そして、空港諸税9,000円、これらをすべて足したものが総額だ。
アメリカ3都市周遊;基本運賃(ボストン往復運賃を採用)65,000円+ロサンゼルス途中降機料5,000円+シカゴ途中降機料5,000円+空港諸税9,000円=総額84,000円
意外なほど簡単に予算建てができたと思う。
5.ルート取り
5-1.基本は、東へ東へ、西へ西へ
モデルルートは次の通りだ。
東京⇒ロサンゼルス(途中降機)⇒シカゴ(途中降機)⇒ボストン(折り返し地点)⇒東京 ※逆ルートも可能
または、
東京⇒ロサンゼルス(途中降機)⇒ボストン(折り返し地点)⇒シカゴ(途中降機)⇒東京 ※逆ルートも可能
上記のとおり、ボストンを折り返し地点として、往路は東へ東へ、復路は西へ西へ、と進んでいる。これがスムーズなルートといえる。
5-2.ジグザクルートは割高
学会やイベント開催日などのシバリで、ジグザグルートをとらなければならない場合がある。
例えば、次のようなルートだ。
東京⇒シカゴ⇒ロサンゼルス⇒ボストン⇒東京 ※または逆ルート
このようなルートでは、基本運賃や途中降機料以外に、所定の割増「マイルアップチャージ」が必要となることが多い。この割増は、最高でも25%だからそれほどの追加でもない。
一方、25%超となるルートは、該当区間を切り取って別買いする。これは、結構な出費になることが多い。
6.アメリカ国内線のフライト選び~安さにこだわれば早朝、深夜便を利用する
アメリカは航空大国である。国内を数多くの航空会社が、そして、数多くのフライトが往来している。
アメリカ周遊でも、当然これらのフライトを利用する訳だが、運賃が安価になるほど、アメリカ国内移動時間の選択に制限を受けやすい。
日本でもそうだが、早朝発や深夜発は安く提供するが、だれもが移動しやすい時間帯のフライトを、あえて安くしないのはアメリカもいっしょだ。
移動時間にこだわる周遊では、それが原因で運賃を引き上げることになってしまうことがしばしばある。
安さにこだわるなら、他の利用者が選びたくないフライトを利用することだ。
7.アメリカ周遊にハワイを含める場合
ハワイは特別な地域だ。日本人が大好きなリゾート地のひとつで、毎年多くの日本人がハワイだけを目指して渡米する。
航空会社にとって、いわゆる「ドル箱」路線である。
そんなハワイをアメリカ周遊に組み込もうとすると、途中降機料だけで30,000円以上追加が必要となることが多い。
8.アメリカ周遊でお勧めしたい航空会社
2016年5月現在、価格や路線数の面からお勧めしたいのはアメリカン航空だ。デルタ航空やユナイテッド航空も周遊する地域によっては有効だ。
9.アメリカ周遊が安く組める確率が高い時期
アメリカ方面の閑散期=基本運賃が安い時期は、1月中旬~2月、5月、10月~11月中旬だ。これらの時期に組む周遊運賃は総じて安い。
また、アメリカ周遊に限らず、国際線は、需要に連動して運賃が増減する「需要連動運賃」を採用している航空会社が多い。
希望する利用日のフライトがたまたま混んでいると高いし、空いていれば安く購入できる。これは年間を通じて変わらない。
計画を立てる際は、1~2日動いても支障がないよう段取りすることをお勧めする。
10.予約着手のタイミング
需要連動運賃のため、予約着手が早ければ早いほど安価で組める確率は高くなる。国際線の予約はおおむね11か月前から始まる。
ただ、なかなかそうはいかない。実際に当社で手配していても、ハワイ以外で11ヵ月前から予約する人はほとんどいない。
経験測だが、予約は、アメリカ方面ピーク期を除けば、利用予定日の2~3か月前から着手するのがいいかもしれない。
まとめ
当社では、毎日、様々な周遊を手配するが、フライトの選び方次第で、価格が大幅に増減し、その振幅度は、数万~数十万に及ぶことがある。
また、運賃を決定付ける規定やシバリは、このページで掲げた10要素以外にも多数存在するのだが、これらの要素を踏まえて臨めば、躊躇や判断に迷うことも少なくなるだろう。
最低価格のメボシを付け、そして、どこまで妥協でき、どのくらい早く決断・購入できるかが、BEST BUY(よい買い物)のコツとなる。
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